旭山動物園のホッキョクグマ、雄のホクト(2000年12月8日生まれ)と雌のピリカ(2005年12月15日)の一人娘「ゆめ」は、2022年12月10日で1歳の誕生日を迎える。
ゆめは、旭山動物園で40年ぶり、また、旭山動物園で2002年に「ほっきょくぐま館」がオープンしてから、19年後となる昨年12月に生まれた、待望の赤ちゃん。元気に泳ぐゆめは、みんなの夢。だから、ゆめと命名されたそうである。
野生のホッキョクグマは、3月から6月に繁殖期を迎え、6~8か月の妊娠期間を経て1~4子を出産しするという。
ピリカが出産したのは3頭だった。しかし、2頭は死んでしまい、ゆめ1頭だけが生育した。

お母さんのピリカの体重は、約200kgであるが、ゆめが生まれた時のサイズは30cmで600g。実に小さい。
ゆめと命名された7月2日時点では、ゆめのサイズは、1mで40kg。今のゆめのサイズは不明だが、動画でみた感じだと、100㎏ぐらいありそうに見える。
野生のホッキョクグマは、2年半ほど母親に育てられ、5~6年で成熟し、寿命は20~30年ほどである。

さて、みなさんは、ホッキョクグマが、今、絶滅危機にあることをご存じであろうか。このまま、気候変動対策を取らないでいれば、ホッキョクグマは2100年には絶命するかもしれないのだ。

地上最大の肉食動物であるホッキョクグマ、その主食はアザラシである。北極海の巨大な海氷(海水が凍ったもの)に乗ってアザラシを狩って主食にしている。しかし、近年、海氷の縮小により、アザラシを狩るための足場がなくなってきている。食べ物がなければ長くは生きられないし、子孫も育たず、種は絶滅だ。子グマが生まれても、氷のない季節に母乳を作り出すだけの脂肪をメスが貯め込んでいない。だから、親はやつれ、子も育たない。
ホッキョクグマは、海氷の縮小により、すでに地球の北限までおいつめられていて、このまま、海氷がなくなれば、行き場所がどこにもない危機にさらされてしまっている。 
何年も解けずに残っている海氷は、ホッキョクグマやアザラシ、セイウチの重要な住処。
しかし、北極圏で1年以上解けずに残っている海氷は減少し続けており、1970年以降10年ごとに13%ずつ減っているのだ。

なお、ホッキョクグマは、別名シロクマとも呼ばれているが、地肌は黒く、毛は透明は透明。重なっている透明の毛に光が反射するため、体が白く見えるのである。毛はストローのよう中が空洞になっていて、そこに空気がため込まれるため、体を保温することができる。また、空気を含んだ毛は水に浮きやすいため、50kmぐらいまで泳ぐことができ、水中から獲物に近づくこともできる。

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