昨日は、木場公園に近いイベントスペースで、エシカルアパレル「SHIFT80」の展示会をやっていたので、寄ってみた。
「SHIFT80」は、ケニアのナイロビにある巨大スラム街キベラ出身のファッションデザイナー「リリアン・ワガラ」さんと協働でアイテム開発を行ない、ウガンダやタンザニアといったアフリカ産のオーガニックコットンを使用し、日本で製造しているアパレルブランド。現状、製造はすべて日本だが、今後はアフリカ現地でのアイテム生産も進めて行く計画のようだ。「SHIFT80」の由来は、利益の80%を必要とする人々とシェアして、世界をよりよくシフトさせていくといった方針からできたもの。「SHIFT80」では、服の購入者が、購入したアイテムについているQRコードを読み取ると、利益の寄付先を投票できるといった寄付システムを実施している。利益の寄付先は、月経教育・生理用品をはじめとした「女性への支援」、「貧困児童への学費支援」、「孤児と被虐待児への生活支援」、「障がい児支援」の4択だ。
展示会で、ケニアのナイロビにある巨大スラム街キベラの写真をみせてもらったが、キベラには、日本のように、ごみの焼却システムがない。ごみは、ごみ山に積み上げ放置状態。雨季には、雨がごみをさらってごみが一時、減るが、ごみはまたすぐに積み上げられる。そして、住民は、ごみ山のすぐ横で生活している。
ごみの放置は非衛生、住民の健康被害も多発している。放置したごみは結局のところ川に流れてしまうことになるので、自然環境保全、飲み水対策的にもよくない。
スラムのトイレ事情が気になりwebで調べてみたら、スラムでは家にトイレがないようだ。外にあるトイレは有料で、お金がかかる。だからビニール袋のなかに用を足して、その袋を家の外に投げる「フライング・トイレット」が日常のトイレスタイルになっているらしい。
SHIFT80のブランドを立ち上げたのは、株式会社こたつの坂田ミギーさやかさん。「必要な物資が買えない」、「教育が受けられない」、「売春、暴力が減らない」など、アフリカの貧困がもたらす問題に目を向け利益をアフリカに還元するビジネスモデルを実践している。服の購入者が社会貢献していることを自覚する購買システムになっているのが特徴だ。
さて、エシカルとはなにか?
エシカルというのは、「人・環境・社会にやさしい」といった意味である。
Ethical Fashion Forum(エシカルなファッションを推進するフォーラム)が示しているエシカルファッションの10の基準は以下の通りである。
- 安価で使い捨て型の「ファストファッション」に反対する
「ファストファッション」は、流行を取り入れた安価なファッションの総称。安いけれども耐久性がなくシーズンごとに服を使い捨てするようなライフスタイルは限りある資源を無駄遣いしていることになるからやめよう - 生産する労働者の賃金・権利・労働環境を守る
- 持続可能な生活を支える
- 有毒農薬や化学物質の使用問題に取り組む
- 環境にやさしい素材を使用または開発している
- 水の使用を最小限にしている
これらの項目は、主に生産現場が対象。原材料の生産現場で環境破壊が起きていないかの基準。 - リサイクル、エネルギーやゴミ問題への取り組みをしている
原材料の生産・縫製・輸送などの過程を対象に、リサイクルや省エネが実践されている。過剰包装の廃止。 - ファッションの持続可能性を開発・促進している
- 取り組みを報告し、解決策を広めようとしている
- 動物の権利を守っている
企業がエシカルファッションの製造販売だけでなく、企業理念として地球環境や動植物保護を掲げ、持続可能性のあるビジネスモデルを開発・実践・推進している。
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ケニアの キベラ取材チームのお話 | 映像は、キベラの町、住居の前にあるのはゴミの山 |
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