2023年8月13日(日)、旭山動物園のライオン「オリト」と「イオ」の三頭娘(フウ、レイ、イト)のうち、イトが、札幌市円山動物園に移動することが発表された。移動するのはイトだけではない。レッサーパンダのプーアル(オス)、ダチョウのオス(名前は不明)も移動する。移動予定日は、レッサーパンダのプーアルが8月24日、ライオンのイトとダチョウは11月中旬予定である。
レッサーパンダのプーアルの移動は、繁殖目的。プーアルは、2015年6月15日に京都府の京都市動物園で生まれ、8才になったオス。2020年2月17日に長野県の茶臼山動物園から旭山動物園に来園し、 現在、メスの渝渝(ユーユー)との子供が4頭いる。2020年に生まれたオスの蓮蓮(レンレン)とメスの桜桜(リンリン)、2022年に生まれたオスの菫菫(ジンジン)とメスの茜茜(チェンチェン)である。
ダチョウに関しては、2022年6月、旭山動物園で11年ぶり、ダチョウのオスのライフル(オス)とライサ(メス)の赤ちゃん、3羽が生まれた。ライサは、円山動物園から移動してきたダチョウである。その後、2023年3月3日にお父さんダチョウのライフルは死亡した。今回、円山動物園に移動するのはオスということなので、お母さんダチョウのライサではなく、三つ子ダチョウの内、一羽が円山動物園へ移動するのだと思う。
とてもかわいいダチョウの雛たちの様子
旭山動物園のダチョウ家族 ヒナ3羽の成長 | 北の暮らし ~札幌・宮の森から~ (miyanomayu.com)
そして、注目ライオンのイト。イトは、前述したとおり、三つ子の娘ライオンの内の一頭だ。三つ子の顔は、観る人が見れば、どの子がだれなのか、違いがわかるそうだ。フウは、耳が大きく目が丸くオリト似。レイは、顔が細めで、顔が少し引っ張られたような顔。イトは釣り目で、毛の色が薄い。そして、レイとイトは、イオ似。私は、3つ子の中で、イトが一番おかあさんのイオに似ていると感じている。イトはお母さん子だから、お母さんと離れるのは寂しいだろう。両親と姉妹と暮らせる残り僅かな時間を充実させてほしいと思うが、イトは、移動の予定を知らない訳だから、移動を気にして名残惜しさに悩むことはないでしょう。移動当日、麻酔から目がさめたら、ボッチになっていた・・・ということになるのかな。旭山動物園のライオン親子は、仲が良くて、「家族ってこうなんだ」というほのぼの家族の形を示してくれている。イトだけ、家族から離れぼっち生活になるのは、なんともかわいそうに思えてしまうが、動物園暮らしであれば、野生と違って、食には困ることはないから、野生では体験できない穏やかな生活をこの先楽しんでほしい。ちなみにライオンの寿命は、野生では10年、飼育下では20年といわれている。
イトに円山動物園への移動の白羽の矢がたったのは、円山動物園にライオンがいないことも原因だろう。円山動物園にいたオスライオンのリッキーが2022年2月10日に亡くなってしまってから、円山動物園は、ライオン不在の動物園になってしまっていた。ついでの話だが、上野動物園も現在ライオンがいない。ちなみに、ライオンには繁殖期はない。ずっと繁殖する。雌は3歳に繁殖期を迎え、雄は4歳から6歳に繁殖期を迎える。 発情期の期間は4日から16日間。
イトは、2022年9月12日生まれ、今はまだ0歳だ。しかし、これまで家族に囲まれて愛情を感じながら育った記憶は、円山動物園に移動してからも、残っているであろうから、将来的に、相性のよい伴侶にめぐまれたら、母親のイオのように、妻となり母となる喜びを味わってほしい。私は自分の子供がいないが、子孫を残したいと思う気持ちは、ずっとあったから、イオにもそういう本能があると思う。
お母さんライオンのイオ、お父さんライオンのオリトが、子供達に愛情を注いでいる姿を垣間見ると、動物は感情の生き物だと感じずにはいられない。オリトファミリーの動画は、YouTubeで複数の方がアップしている。その動画を見るたびに、ライオンには、知能があって、感情があることを強く感じる。地球では人間が生物界の頂点に君臨していることになっているが、人間が進化しているように動物も進化している。
進化といえば、AIの研究開発により、今後、動物が人間としゃべれるようになる時代がくるのだそうだ。
https://gigazine.net/news/20230426-ai-help-understand-animal-communication/
ドリトル先生にお願いしなくても、動物の言葉がわかる日がくるなんてすぐさま想像できないが、動物達が人間との会話を獲得したら、人間より、知性的だったり倫理的だったりすることが判明するかもしれない。
全ての生き物には感情があるということを重んじて、動物に敬意をもって生きていきたいものである。しかし、そう思う一方で、現実的には、自分自身も、感情のある牛や豚などの畜産動物の命をいただいていて、そこに矛盾があることは認めざるおえない。
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