By マリリン ON 2022/12/14(水)
カテゴリ: 本・映画・エッセイ

砂漠のギャング「ミーアキャット」の生態が興味深い

映画「ライオンキング」で、主人公のライオン「シンバ」に、くよくよ悩まない生き方を教えるティモンは、ミーアキャットだった。そう、ヒット映画のキャラクターにもなったミーアキャットは、マングース科の仲間。体長約30cm。体重は600~900g、細長い胴体と細い四肢、尖った顔が特徴の哺乳類である。顔と腹部は褐色系または灰色系。背中は褐色系で濃い褐色の縞模様があり、目の周りと耳は黒い。歯は36本、指趾(指先)の本数は4本ずつで先端は尖っている。乳頭は6か所。オスには、肛門周辺に臭い匂いを発する肛門腺がある。

ミーアキャットは、サバンナや荒地に生息し、昼行性。最大40頭ほどの群れとなり、直径10cmの複雑な構造の巣穴を掘り、集団生活する。昆虫(カブトムシ、イモムシ、クモ、サソリ)、爬虫類、鳥類、小型哺乳類、植物などを食べる。サソリは毒針を器用に取り除き食べるのであるが、ミーアキャットには、サソリの毒に対する免疫がある。
メスは1年に1度出産する。10月から翌4月に交尾を行い、妊娠期間は11週間、1回に2~4頭の子供を産む。
授乳期間は4~6週間。子供は生後10週間で独立。生後9か月で性成熟する。

ミーアキャットは、砂漠の夜が明けると、太陽に向かって尾を支えに背筋を伸ばし直立し、体を温める。もっとも暑くなる正午前には、巣穴の中に入り、暑さをしのぐ。群れの団結力が強く、天敵の見張り、子育ても、群れで行う。
天敵は、セグロジャッカル、ラーテル、猛禽類。えさを探す時は、交替制で見張り番をつける。見張り番が天敵に気づくと、大声で仲間に知らせ、一斉に巣穴に逃げる。
一対の父親と母親のみが繁殖活動を行い、若い雄や子供を産んでいない雌は、育児を手伝う。子供達が巣からでて餌を探すようになると、餌の捕り方も教える。危険が差し迫ると、幼い子供を巣穴に誘導する、子供の上に覆いかぶさって命がけで守ることもある。また、ミーアキャットは、プレーリードック同様、気性が荒い面があり、別の群れと縄張りを巡って激しい抗争になることもある。ミーアキャットの集団は、一頭のリーダーに絶対服従。リーダーに嫌われると村八分にされ、群れから追い出されてしまう。

私がミーアキャットを初めてみたのは、上野動物園。10頭程度のミーアキャットが直立している姿は、衝撃で感動だった。

#ミーアキャット #ライオンキング #上野動物園

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