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ゾウのパールちゃん、赤ちゃんをみごもる。さあ、ゾウのことを一緒に考えよう。
札幌市にある円山動物園の19歳のアジアゾウ、パールちゃんは、現在妊娠中。
パールちゃんは、繁殖のために、昨年3月から、14歳のオスのシーシュ君と同居していた。
そして、2022年10月6日、血液検査で妊娠の可能性が高いことがわかった。
アジアゾウの妊娠期間は21か月から23か月。
パールちゃんの正確な妊娠時期は不明確だが、動物園では、出産時期は来年3月以降と想定している。
通常、ゾウは1子を出産する。生まれたてのゾウの赤ちゃんの体重は、80~110キロである。
大人のゾウの体重は、オスの平均が5.4トン 雌の平均は、2.7トン。
ゾウは、体重を、4足でやっとこさささえている。体重が重いため、片足立ちは苦痛である。
地球最大サイズのアフリカゾウは、背中が谷のように引っ込んでいて耳が大きい。
対して、アジアゾウの特徴は、背中が山のように丸く盛り上がっていて耳が小さい。
(ゾウの能力)
ゾウは嗅覚と聴覚にすぐれているが、視力が弱く、色を見分けることはできない。
アフリカゾウの足の速さは時速40キロ以上で、アジアゾウは、時速25キロ程度。
アフリカゾウは、オリンピック短距離走選手の平均スピード時速35.4キロよりも足が速い。
ゾウは、泳ぎも得意。泳ぐ速度はおよそ時速2.1キロで、人間が泳ぐ速度と比べゆっくりぎみ。
長い鼻を使えば、シュノーケルのように水中でも呼吸ができる状態を維持できる。
また、ゾウは、イルカ、チンパンジーとともに、賢い動物である。
脳は5キロを超えており、複雑な構造を持っている。
学習能力があり、臨機応変な行動ができ、とても感情豊かである。
(ゾウの寿命)
興味深いのは、野生のゾウは長寿であるということである。
野生化のゾウの寿命は、60年から80年。
ゾウは、抗老化を促進する長寿遺伝子を持つため、細胞の老化である癌になりにくい。
ゾウは、傷ついたDNAを処分したり、修復したりする遺伝子を持っているといった発見も発表されている。
しかし、飼育下での寿命は平均的に野生化での寿命のおよそ1/2程度にまで短くなってしまうことも確認されている。
なぜか??肥満とストレスが早期死亡の要因である可能性が高いといった見解がある。
(ゾウの幸せ)
動物園のゾウは、狭いエリアで思い切り走れない。運動ができないから、肥満やストレス過多になる。
また、記憶力もよく感情豊かなゾウだからこそ、ストレスを感じることが多くなり短命になる。
だから、動物園のゾウの飼育環境についても考えていかいないといけない。
一方、野生のゾウは、陸上最強動物で本来なら長生きにもかかわらず、象牙目当ての密猟で、多くの命が奪われている。
このままの勢いで、密猟が続けば、地域によって、ゾウは絶滅してしまう危機に瀕しているのだ。
今こそ、人間は、ゾウのこれからのことを真剣に考え、対策を実行する必要があろう。
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