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子ライオン「クレイ」には特にがんばれと言いたい。旭山動物園の「フウ」「レイ」「イト」と、とべ動物園の「クレイ」

旭山動物園の「フウ」「レイ」「イト」と、とべ動物園の「クレイ」、クレイには特にがんばれと言いたい。 とべ動物園のクレイは、人間に育てられ、単独で生活。群れでの生活もおかあさんの愛情も知らない。

旭山動物園のお父さんライオン「オリト」とお母さんライオン「イオ」との子供が誕生したのは昨年の9月12日。旭山動物園でライオンの赤ちゃんが生まれたのは14年ぶりだった。三つ子の赤ちゃんの名前は、今年1月10日に公開された「フウ」「レイ」「イト」、YouTubeでは、「この子はだーれ」といった赤ちゃんライオンの名前あて動画をあげるクリエイターが目立った。生まれた時には、体長約30㎝、体重が約1.3kgの子猫サイズだった三つ子の赤ちゃん達も、今1歳の誕生日を1ケ月後に控え、急激に大きくなった、その成長ぶりにはびっくりだ。

メスライオンは、4歳で受胎が可能となる。妊娠期は平均110日、巣穴で1頭から4頭の赤ちゃんを産む。ライオンの赤ちゃんは、目や耳は閉じたままで、 自分では歩くことができないため、おかあさんが口にくわえて移動する。ライオンの赤ちゃんは3ケ月ぐらいまで、茶色の斑点がある灰色の毛皮につつまれている。そして、その斑点は成長するにつれ消える。また、生まれて2か月くらいはお乳だけ飲み、その後、お母さんがとった獲物を食べ始め、生後6~7ケ月で離乳する。
野生のライオンは、十数頭のメス、子供ライオンと1~3頭ほどのオスライオンで「プライド」という群れを形成して暮らす。そして、オスライオンは2~3歳でプライドから追い出され、兄弟ライオンとともに行動する。プライドに所属するメスは、自分の子供でなくても、プライドの赤ちゃんであれば、お乳を分け与える。ちなみにプライドの中で、狩りをするのはメス。オスは、メスが狩りでしとめた獲物を一番最初に食べる。メスはそれを黙認している、それはなぜか。プライドの定住オスは、放浪オスからプライドを守ってくれる大事な存在だからだ。定住オスは放浪オスに攻撃されても勝ち続けなければプライドに定住できない。定住オスが放浪オスに負けてしまうと、放浪オスが定住オスに変わり、定住オスになった放浪オスは、自分の子でない子ライオンを殺してしまう。プライドのメスは子供がいると発情しないからだ。そして、これまで定住オスだったオスは、放浪オスになる。年老いてプライドを失い放浪オスになった場合、その先には、過酷すぎる生活が待っている。

さて、三つ子の話に戻ろう。「フウ」「レイ」「イト」は、好奇心旺盛で、お母さんやお父さんや隣の虎さんにちょっかいだす。そんな、やんちゃ娘でも、もう少し大きくなれば、繁殖のために、他の動物園にひっこしする宿命にある。動物園で生まれ育ったライオンは、動物園でしか生きられない。
(旭山動物園ライオンの動画)
YouTube「ぶらっと旭山動物園」さんの動画
https://youtu.be/08yS17bmcd8

旭山動物園以外も、昨年、ライオンが生まれた動物園がある。愛媛県立とべ動物園だ。とべ動物園は、イオの生誕地でもある。2022年5月5日こどもの日にライオンの「さくら」が初産で出産したのだ。父親は2019年5月に兵庫県の姫路セントラルパークからとべ動物園にやってきた「ネオ」である。2頭の赤ちゃんが生まれたが、1頭は亡くなってしまい、もう1頭が生後1週間の時期に、さくらが体調を崩したため、もう一頭は人工哺育で育てられた。その子ライオンは「クレイ」、男の子だ。生後半年後、親子の再同居がこころみられたが、同居生活中、さくらがクレイの右肩にかみつき、クレイは一時右前肢がまひして立ち上がれなくなってしまった。しかし、クレイは、その後、リハビリで驚異の回復力をみせ、10日後には歩き、2週間後には走れるまでに回復した。

現在1歳になったクレイ、今はどうしているのかな?そんな時、便利な情報源はYouTube。YouTubeでは、私も料理情報を発信しているが、一般の人の情報発信によって、クレイの現在も知ることができる。ありがたいことだ。

(最近のクレイの様子)YouTube「ぶらっと旭山動物園」さんの動画  https://youtu.be/uylwPWofmRc
緑の中で生活していても今年は猛暑だから暑いんだろうな。クレイ、水よく飲んでる。人間が育てたライオンなだけに、飼育員さん、手でクレイ、直になでいる。すごいことだ。
(クレイのピンチ)ピース動物チャンネルさんの動画 
https://youtu.be/hGt5H-3n9II
2023年2月8日、崖下からのクレイ救出劇、崖の下に落ちたクレイを飼育員さんがだっこして救出成功。

両親と姉妹で生活している旭山動物園の「フウ」「レイ」「イト」と、人間に育てられ1歳になったばかりなのに単独で生活している「クレイ」、同じ1歳でも生活は対照的だ。クレイは、ライオンキングの「シンバ」を思い起こさせる。
両親、姉妹と生活する旭山動物園の子ライオン達と比べると、親子の生活を知らないクレイがかわいそうな気がするが、元気で健やかに育ってほしい。

「クレイ」の父「ネオ」は、旭山動物園の「イオ」の父。クレイの母は、イオの母「りり花」と姉妹の「さくら」。ということは、クレイは、イオと腹違いの兄弟ということになり、「フウ」「レイ」「イト」は、「クレイ」と血縁関係にあたるのか・・・。日本の動物園では、動物園の枠を超えて、血縁関係の管理をしているんだろうな。
↓こんな記事があった。
「動物にとって近親交配はタブーではない」ことが判明、なぜデメリットの多い近親交配を選ぶのか? - GIGAZINE

#ライオン #旭山動物園 #とべ動物園 #クレイ #オリト #イオ #フウ #レイ #イト #ライオンの赤ちゃん

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2024/04/28(日)