お知らせ・読み物

【movie50】アリー/ スター誕生 A Star Is Born

無名だったアリー(レディ・ガガ)は、カントリーロック歌手のジャクソン・メイン(ブラッドリー・クーパー)によって、歌手としての才能を見い出され、彼のコンサートで歌うチャンスを与えられる。その後、アリーは、ジャクソンのコンサートメンバーとして、彼の恋人として、幸せを掴むに留まらず、メジャーデビューの機会を得て、グラミー賞にノミネートされる。異例のスピードでスターダムを駆け上がっていくアリーとは対照的に、歌手として落ちぶれていく自分を受け入れられないジャクソンは、アリーが最優秀新人賞を受賞したグラミー賞の式典で、酩酊状態でステージに登壇し失禁してしまう。その後、アルコール依存症を克服し、アリーの元へ戻ったジャクソンであったが、アリーのマネージャーから「君の存在がアリーのキャリアを妨げている」と言われ、アリーの今後のために、自分の命を絶ってしまう。この作品の魅力は、配役と歌にある。レディー・ガガの圧巻の歌唱に感動が止まらない。彼女は、まぎれもなく、世界の歌姫だ。物語は、無名から頂点までダッシュしたレディー・ガガの生い立ちとも重なる。ジャクソンの最後の決断は、やるせなすぎて心痛が残るが、この作品を名作に仕立て上げるには、その展開にせざるおえなかったのであろう。失態ばかりの私としては、ジャクソンの苦悩がよくわかる。A Star Is BornThe unnamed Allie (Lady Ga...

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【movie49】ある日どこかで Somewhere in Time

挿入曲の「ラフマニノフ・パガニーニの主題による狂詩曲」がいい。この曲を聴くと、胸の鼓動が高まり、自分も恋の渦に巻かれ、溺れ、溶けて消えていくような気がする。原作者のリチャード・マシスンは、バージニア州の劇場で見かけたポスターに出ていた20世紀初頭の女優、モード・アダムズに心惹かれ、ロマンティック・ファンタジー小説を執筆した。本作はその映画化。主演リチャード・コリアー役には、「スーパーマン」のクリストファー・リーヴ。彼は本当に整った顔。吸い込まれるような目。夢でもいいから一度抱かれてみたい人(笑)。そして、コリアーが惹かれた女優エリーズ・マッケナ役は、ジェーン・シーモア。オーラがすごい。神々しいまでの美しさである。こういう映画をみると、タイムスリップして若い頃の私に戻って、全身全霊をかけた恋に身を任せられたらと思う。この年になっても真実の愛を掴めないわけで淡い夢である。愛は何物にもかえがたい心臓の鼓動、生の実感である。Somewhere in TimeThe insert song "Rhapsody on the theme of Rachmaninoff Paganini" is good. When I listen to this song, her heart beats, and I feel like I'm swirling in love, drowning, me...

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【movie48】60歳のラブレター 60-year-old love letter

「60歳のラブレター」は、住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)が応募した「長年連れ添った夫婦が口に出していえない互いへの感謝の言葉をつづった1枚のハガキ」作品を脚色しオムニバス映画にしたものである。メインのストーリーは、60歳の定年を迎えた夫が離婚し愛人と新たな生活を始めるが、そこには思い描いた幸せはなかった。浮気は浮気。本物にはならなかったということである。そんな折、別れた妻が30年前、元夫に向けて書いたラブレターを元夫が目にし、元夫は新生活を捨て妻のもとに戻るという話である。幸せは失ったときにはじめて気づくということなのかな。愛情の懐の深さは、共に過ごした時間、相手に尽くした時間の長さが影響しているように感じた。The "60-year-old love letter" is a postcard submitted by Sumitomo Trust and Banking (currently Sumitomo Mitsui Trust and Banking) that spells out words of gratitude to each other that a married couple who has been with them for many years cannot say. It was adapted and made into an omnib...

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【movie47】しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス Maudie

カナダの港町で夫と小さな家に住み、絵を描き続けた素朴派画家モード・ルイス。彼女の生活は貧しかったけれど、彼女の絵には、貧しさとは無縁の伸び伸びとした創造性があった。彼女は疾患を抱え生活も貧しく夫も武骨で口がよいとは言えない人。けれども彼女は幸せだった。夫に辛辣なことを言われても決して夫のことを悪く言わず向き合っていくうちに夫も彼女の創作活動に協力的になり全面的に彼女を支えるようになっていった。手に届かない幸せを追い求めるより自分の現実の中に生きがいを見出し現実の人間関係を良好なものに育てることこそが幸福の定義なのかもしれない。MaudieLiving in a small house with her husband in a Canadian port cityMaud Lewis, a naive painter who continued to paint her paintings. Although her life was poor, her paintings had a creativity that was unrelated to her poverty. She has a sickness, a poor life, and her husband is stubborn and unspeakable. But she was happy. Even if...

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【movie46】マチネの終わりに At the end of Matinee

毎日新聞朝刊およびnoteに掲載された平野啓一郎の長編小説の映画化。主演は、福山雅治(ギターリスト蒔野聡史)と石田ゆり子(槇野が愛した女性小峰洋子)。蒔野のマネージャー(後に妻)であった三谷早苗(桜井ゆき)が蒔野になりすまし早苗に別れのチャットをしたことをきっかけに、すれ違い、別れ、別々の家庭を持つこときなった蒔野と洋子だったが、時がたち、早苗が二人になりすましチャットをしたことを告白した後、二人とも家庭生活に終止符を打ち、フリーの身となり再会するまでを描いた作品。二人が愛し合っていたのに意図的に別れるようしくまれた事情、運命の人との愛を成就させたいという愛欲も共感できるが、それでも、私が蒔野だったら、幼いわが子のために、真実の愛に蓋をしてしまい、それでいて、その状況がやるせなくて、心の奥底で悶々としてしまうであろう。そう想うのは、私自身、愛の神髄を知らないからであろうか。At the end of MatineeA movie adaptation of Keiichiro Hirano's feature-length novel published in the morning edition of the Mainichi Shimbun and note. Starring Masaharu Fukuyama (guitar list Satoshi Mashino) a...

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