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お知らせ・読み物
Excellent movie#1「オーケストラ!」
ロシアは、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ストラヴィンスキーなど、偉大な音楽家を輩出した芸術大国。ウクライナも、ピアニストのホロヴィッツ、リヒテル、ギレリス、ヴァイオリニストでは、オイストラフ、ミルスタインなど、音楽に造詣が深い。ところが、ロシアのウクライナ侵攻により、ロシア出身の音楽家は、今、西側諸国で、活動できなくなっている。プーチンと親しいワレリー・ゲルギエフ(ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団)は、首席指揮者を解任された。ロシアの芸術家は、世界に活動の場を築いてきた。しかし、今、戦争のせいで排除されている。映画「オーケストラ!」は、古い映画であるが、未来に起こりうるストーリーでもある。
舞台は、ブレジネフが書記長であった旧ソ連。共産主義政権下、国家はユダヤ人排斥政策を強行、多くの命が奪われた時代であった。映画の主人公は、ロシア人の中年男アンドレイ。アンドレイは、ボリショイ交響楽団の首席指揮者として名声の絶頂にあったが、追放対象のユダヤ系楽団員をかばい、指揮者の座を追われ、30年間、ボリショイ劇場の掃除夫として、満たされない日常を送っていた。ところが、ある日、アンドレイが、支配人の部屋を掃除していた時、偶然にも、パリの劇場からの演奏依頼のファックスを目にし、人生は一変する。
そう、映画「オーケストラ!」は、元天才指揮者で今掃除夫の主人公が、共に解雇された元楽団員を集め、偽オーケストラを結成し公演を成功させる、奇跡の物語。
日本では、現在、12頭のパンダがいる。恩賜上野動物園に5頭(リーリー、シンシン、シャンシャン、シャオシャオ、レイレイ)、アドベンチャーワールドに7頭(エイメイ、ラウヒン、オウヒン、トウヒン、ユイヒン、サイヒン、フウヒン)、神戸市立王子動物園に1頭(タンタン)である。上野動物園のシャンシャン、シャオシャオ、レイレイは、今月(6月)が誕生日なので、今、上野の商業施設は、パンダで集客真っ盛りである。
上野動物園には、人気不動のシャンシャン(2017年6月12日生まれ)がいる上、6月23日で1歳になる双子の赤ちゃんパンダ、シャオシャオ、レイレイがいる。パンダの一生のうち一番かわいい年ごろのパンダが2頭も上野動物園にはいる。
ニューヨークとジャージーをつなぐホランドトンネルで、暴走車が産業廃棄物を満載したトラックに激突。トンネル内は炎に包まれる。偶然、現場に居合わせた、元のEMS(緊急医療班)隊長のキット・ラトゥーラ(シルベスター・スタローン)は、EMS隊隊長に、救助活動参加を願い出るが、拒否される。キットは、EMS隊に所属していた時期に死者を出していた。救助をあきらめきれないキットは、EMS指令室で救助活動許可を得て、出口両側が落盤したトンネル内に、海底トンネルの換気口から進入する。僅か数十秒しか止められない超大型の換気扇。一歩間違えれば、換気線の歯にこなごなにされてしまう・・・。かろうじて、トンネル内部に侵入したキット。しかし、トンネルは崩壊寸前。トンネル内に取り残された生存者と飼い犬1匹の運命は???最後の最後まであきらめずに極限まで力を尽くさないと、人を助けることもできないし、自分も助からない。それがこの映画の教訓だ。老夫婦の飼い犬であるジャーマン・ポインターのクーパーが、ストーリー展開の一翼を担っている。
チャッピィとよく川っぷちに行く。ただただ、ぼおっと、川をみているだけだが、気持ちが穏やかになる気がする。水辺のパワーは偉大だ。最近のお気に入りは、永代橋の夜景。清洲橋の次に好きかも。永代橋は、1926年(大正15年)に架けられ、国の重要文化財に指定されている。鮮やかなブルーライトがとても美しく、気持ちが浄化するような気がする。
Excellent movie#4「ジュリエットからの手紙」
江戸東京博物館の「ヴェネツィア展」の帰り、イタリアの映画が観たくなった。ビデオショップで手に取ったのは「ジュリエットからの手紙」、イタリア北東部ヴェローナを起点としたラブストーリーだ。ヴェローナは「ロミオとジュリエット」の舞台として有名で、世界遺産に指定された古ロマンあふれる名所である。
主役は二人の美しい女性。若いソフィーと老齢のクレア、年齢の差こそあれ、清楚で聡明な雰囲気を持つ点で共通している。ニューヨークに住むソフィーとロンドンのクレア、会うはずのない二人がヴェローナで出会い、お互いの恋愛の後押しをする。
東京都現代美術館で開催されている「光みつる庭/途切れないささやき」で、私が衝撃を受けた作品はいくつかあったが、その中の1作、クリスチャン・ボルタンスキー(Christian Boltanski,1944/9/6-2021/7/14)作の「死んだスイス人の資料」を紹介したい。
「死んだスイス人の資料」は、新聞の死亡告知欄から切り取ったスイス人の写真をビスケット缶に張って造った作品である。電球の光が薄暗さをカバーしてくれる唯一のアイテムだ。写真は、戦争の犠牲者ではなく、新聞に告知された死亡者だから、死亡理由は、事故死もあれば病死もあれば自殺もある。靴が一足はいるほどの小さなビスケット缶1つに、写真の顔の人の資料が収まってしまうということだろう。
友人に、東京都現代美術館で開催されている「吉阪隆正展 ひげから地球へ、パノラみる」のチケットをいただいたので鑑賞。吉阪隆正氏は、戦後復興期から1980年まで活躍した建築家で、コンクリートによる彫塑(ちょうそ)的な造形をもつ特徴的な建築で知られている。吉阪氏は、幼少期はスイスで過ごし、近代建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887-1965)に師事、「アテネ・フランセ」などを設計した一方、早稲田大学の教授や、日本建築学会会長も務めた。また、登山家・探検家として、日本山岳会理事や1960年の早大アラスカ・マッキンリー遠征隊長を務めた他、フランス文学者、さらには、思想家として複数の著書を執筆した。